単元名「産業体験を通し、地域に目を向けよう!」
単元の目標
「産業体験プログラムを通して、地域や社会に目を向け、特産品や魅力を生かす方法について考え、地域社会に貢献しようとする態度を養う。」
単元の評価規準
「学びに向かう力」育成に向けた本単元における「未来課題」
【指導と評価の計画】
【授業の実際】
1.体験活動の流れ
下図は体験学習の活動スケジュールである。産業技術教育センターを「さんぎ村」という架空の村として設定し、そこにある6つの研究室を企業と見立てて体験実習を行う。太線枠で示すように活動は大きく3つある。はじめに、全体でオリエンテーションを行い目的や方法、体験の流れを確認する。次に、前時までに決めた企業ごとに分かれて体験活動を行い、各企業のまとめを行う。最後に全体のまとめとして、各企業の体験活動の共有、ワークシートの記入、振り返りを行う。
2.活動の様子
【「未来課題」の実際】
架空の村「さんぎ村」の各企業が、産業や地域資源を活用し、地域の特性や魅力を生かす活動を行った。例えば、地域の生産物を活用して新しい商品をつくる会社や地域産業の商品に付加価値をつけたりする会社、地域の魅力を生かした商品開発を行う会社等、地域の活性化につながる内容を取り入れた。またワークシートには、体験した企業の地域特性(魅力・特産品)を生かす取り組みについて記入できるようにした。ワークシートを書き進めることで、発表シナリオが作られるような構成にし、各企業の体験報告で活用した。最後の振り返りでは、各企業で学んだ地域特性・魅力の生かし方について共有を図った。活動内容を共有することで「北中城村の地域特性・魅力の生かし方について、北中城村役場の職員の立場としてどのように取り組んでいくか」という学校での事後学習につなげた。体験した生徒aのワークシートの記述(感想)を紹介する。
上記の記述より、体験活動を通して、「さんぎ村」の企業の地域貢献について学び、将来自らも地域に貢献しようとしており、評価規準に示す資質・能力が育成されていると考えることができる。
【実践の効果】
本実践は、学びに向かう力を育むために「北中城村役場の職員(企画振興課の地域振興係)」という役割を設定し「未来課題」に取り組んだ。その効果について生徒への事後アンケートから考察する。〔n=38〕
全ての質問項目で肯定的な回答を得ることができた。特にQ1の理由においては、「さんぎ村」の地域特性の生かす取り組みについて、体験学習を通して深く考えるきっかけになった等の記述が見られた。以上より、「学びに向かう力」育成に向けた「未来課題」の本実践は有効であったと捉える。
関連資料
1.実践報告書
※クリックすると全ページ見ることができます。
2.視察・体験報告書(ワークシート)
※クリックすると全ページ見ることができます。
3.発表シナリオ